丁寧な暮らしってなんだろう?
わたしの思う丁寧な暮らしとは、じぶんに合わないものを手放して、合うものとつきあっていくこと。
でもそれを実践するのは難しく、以前は合わないものに囲まれて、丁寧な暮らしとは程遠い生活を送っていました。
合わないものと格闘していた時間をやめたら、気持ちもすっきりして、残った時間を好きなことにあてられるようになりました。
大平一枝さんの「ただしい暮らし、なんてなかった。」にヒントを得て書きました。
わたしが手放したこと
今回は、丁寧な暮らしを実現するために、わたしが手放したことについてご紹介します。
抱え込むことを手放す
まず、家事をすべて一人でやろうとするのはやめました。
ひとりでイライラしながらやるよりも、家族で分担したほうが、気持ちが楽になります。わたしの眉間の皺が減り、笑顔が増えたほうが、家族の精神衛生もよくなります。
分担することを前提にすると、当然のように母親の役割だと思っていたものも、代わりがきくということに気づきました。家電や宅配サービスの活用はもちろん、子どもたちにもお手伝いをお願いしています。
お手伝いは、主にお風呂掃除や料理の下ごしらえなど。子どもたちは、成長する機会を得られるし、お小遣いももらえるし、いいことずくめ。
このように、当たり前を手放すことでわかることがあります。母親にしかできないこと、やってあげたいこと。見直す過程で、じぶんのありたい形を考えることができます。
便利さを手放す
朝起きると、南部鉄器の鉄瓶でお湯を沸かします。お湯が沸いたら保温ポットに移し替えると、一日ぐらいは温かさが保たれます。なくなったら都度沸かせばいい。
鉄分の補給にもなるというメリットを感じているので、不便さはあまり感じていません。
ことの起こりは節電の話から、電気ポットの電気代がバカにならないという話に。習慣化が得意な義母は、夜間は電気コードごと抜いて節電しています。
元来わたしは忘れっぽい上に、夜は子どもの寝かしつけにバタバタするので、ポットの節電まで気がまわりません。
ちょうどその頃、『おさよさんの無理なくつづく家事ぐせ』を読んでいて、南部鉄器への憧れの気持ちが芽生えていました。
節電まで気が回らない状況と、鉄瓶への憧れがマッチして、鉄瓶をお迎えすることとなりました。
電気ポットをやめて鉄瓶を使うようになったら、ポットの電源を切り忘れた罪悪感から解放されました。
固定観念を手放す
今まで当たり前に使っていたものの使用をやめました。
ひとつめは柔軟剤。柔軟剤をやめて、クエン酸で代用しています。
ある年、マンションの排水管掃除の業者さんから、柔軟剤によるぬめりを指摘されてから、解決策を探してクエン酸にたどり着きました。
クエン酸は弱アルカリ性洗剤を中和してくれる作用が。 これにより柔軟剤の代わりに洗濯物をふんわり仕上げてくれます。
クエン酸の目安は水40Lに対して小さじ1杯程度でいいのと、 入れるタイミングや場所が柔軟剤と同じでいいので、あまり苦もなく移行できました。
柔軟剤の強い香りの代わりに、ほんのりと洗剤の香りが残る程度ですが、香りはあくまで付加価値なので、本来の用途だけ果たせればいいと思っています。
ふたつめは、洗濯物をたたむこと。できるだけハンガーにかけて干し、乾いたらそのままクローゼットへつるすようにしています。
ハンガー類もクリーニングについてくる黒いハンガーをやめて、アルミ素材で統一感を持たせるようにしました。わたしは視覚情報が多いと疲れるタイプなので、部屋に取り込んだ後も、視界がごちゃごちゃしないようにするためです。
みっつめは、バスタオルの使用をやめたこと。洗い物の量を減らすためですが、フェイスタオルで代用したら、十分だということがわかりました。
さらに衛生面でも、使ったバスタオルを干して再利用するよりも、フェイスタオルをこまめに洗う方がいいと知りました。
また、手拭きとして使用していたフェイスタオルをやめ、手拭いに変更しました。洗濯の量が減り、何より名前の通り、手を拭うのに最適です。
ついでに、じゅうたんや玄関マットなどのマット類もすべて使用をやめたら、洗う手間もなくなり、掃除がしやすくなりました。
専門家に任せる
夕食はミールキットを利用しています。ミールキットなら、管理栄養士という専門家が監修している安心感があり、食材とメニューがセットで配達されるので利便性が高いです。
競技スポーツをしている成長期の長男(現在中3)がいるので、食べものには気を遣いたいところ。元々少食で、体が小さく弱かったのもあり、栄養が行き届いているか心配が絶えない日々です。
そんなときに以前利用したサービスを思い出し、再開しました。東日本大震災のときに、献立を考えたりする台所仕事が億劫になったときに、一時期お世話になっていたものです。
ミールキットは、値段だけみると割高ですが、利点も多いのです。子ども連れでスーパーに行くと訪れる「余計なものをねだられる」試練に遭わなくて済みます。また必要な分だけ食材が届くので、野菜などの食品ロスがなくなりました。
変わることを受け入れる
家庭用精米機の使用をやめました。
少食の長男の発育を心配し、少しでも栄養を摂れるようにと始めた胚芽精米。
玄米を30kg買ってきては、小さな家庭用精米機でカップ5杯分ずつ胚芽精米にしていました。精米自体は機械がやってくれるのですが、機械を掃除する作業が手間でした。
長男が中学生になり、ご飯の量を食べるようになってからは、精米機を回す回数も増えてきました。負担を感じたときは見直しのサイン。
そんなときに、近くに気になっていた米問屋があったので、試しに胚芽精米を販売しているか聞いてみました。
すると、胚芽精米は取り扱いがないが、分づき米なら販売可能だといいます。それ以来、ありがたく分づき米を購入させていただいています。
子どもの成長に伴って、変わっていくことを受け入れる柔軟さを持ち合わせていたいです。
まとめ
当たり前を見直すと、必要なものが残る。ものを見直す過程は、ライフスタイルを見直すことにつながりました。
合わないものは手放して、じぶんに合うところだけ残す。残ったものがじぶんを形作っていくのかなと思います。